パレスチナは地理的にはもちろん、文化的にも日本から遠いので、わたしたちが知っていることはあまり多くはないと思う。どんな人たちが住んでいて、どんな暮らしをしていて、パレスチナが置かれている理不尽な状況をどんなふうに考えているのだろうかとか。
「自由と壁とヒップホップ」という題名の映画を見た。ラップ グループDAMを中心に、PR(Palestinian Rapperzの略)やアビールを描いた映画です。 彼らはラップで自分たちを表現する。 抑圧、抵抗、差別、貧困について感じていることを訴える。
映像を通して彼らの生活、人生が垣間見える。
音楽の力で分断を乗り越える!
自由と壁とヒップホップ 2008年・パレスチナ/米 94分
下のリンク先は映画「自由と壁とヒップホップ」原題:Slingshot Hip Hop のトレイラー
DAMは1999年に結成されたパレスチナ初のヒップホップグループ。ガザ地区ロド出身の3名からなる。タメール、弟のスヘール、マフムード。
彼らは、イスラエル占領への抵抗、パレスチナ人差別や貧困について歌う。アラビア語だけでなく、時にヘブライ語や英語で訴える。
「薬物を売るのはやめろ」 1998年
「誰がテロリスト?」がネットで大ブレイク。2001年
「俺はここで生まれた」 2004年 は、イスラエルのユダヤ人に歌いかける。
この下の動画の曲は ”Juliano’s Way” 「ジュリアーノの生き方」という題名。
Juliano Mer-Khamis は2006年、パレスチナ自治区の街、ジェニンの難民キャンプに「フリーダム・シアター」という劇場を創り、保守的なイスラム社会の抑圧からの解放を目指して、若者を鼓舞していた人物だったが、2011年に何者かに射殺された。DAMは彼のことを歌っている。
2008年の映画 「自由と壁とヒップホップ」 から12年が過ぎ、彼らも大人になり、最近の歌がYouTubeで聞ける。
下の動画では、映画「自由と壁とヒップホップ」 に登場するアビール Abeer Al Zinati が歌う。
映画にはPR(= Palestinian Rapperz) も登場する。PRについてはまたの機会に書きたいと思う。
2020.10.4, Ak.