改 憲
憲法審査会
改憲目的の憲法審査会はどうなっている?
![憲法審査会の会議風景](../img/kaiken/kemposhinsakai_202207.png)
2023年12月7日の憲法審査会
中谷元が、「来年の常会に、議員任期延長や解散禁止などを含めた緊急事態における国会機能の維持の憲法改正について、具体的な条文の起草作業のための機関(作業部会)を設け、作業ステージに入ること」を提案。 2024年度予算案が衆院を通過するまで憲法審査会は開かない。※ 議論されたのは議員の任期延長だけ。他の内容について議論も始めないうちに条文案を作成するのは順番としておかしい。
岸田文雄首相の施政方針演説(2024年1月30日)
先送りできない課題にも取り組んでいきます。まずは、憲法改正です。衆参両院の憲法審査会において、活発な議論をいただいたことを歓迎します。国民の皆様にご判断をいただくためにも、国会の発議に向け、これまで以上に積極的な議論が行われることを期待します。また、あえて自民党総裁として申し上げれば、自分の総裁任期中に改正を実現したいとの思いに変わりはなく、議論を前進させるべく、最大限努力したいと考えています。今年は、条文化の具体化を進め、党派を超えた議論を加速してまいります。これに対する山口那津男公明党代表のコメント(同日)
憲法の課題は極めて重要だが、先送りできない優先課題を差し置いて憲法に力を注ぐという状況ではない。※ 改憲について両者間に温度差がある。これは岸田と山口の間の温度差なのか、自民と公明の間の温度差なのかは不明。。
改憲勢力の反応
改憲を党是に掲げる自民の対応が後ろ向き。(維新、国民民主) 今国会で発議しなければ間に合わない。(馬場伸幸維新代表) 国民主権、基本的人権、平和主義をなくさないと本当の自主憲法ではない(2012年5月10日、第一次安倍内閣法相長勢甚遠による創生会集会でのスピーチ)※ 改憲勢力は自公政権だけではなく、維新、国民民主を合わせ、いつでも発議できるだけの議席を占めている。
議員任期延長の問題点
国民は選挙を通して選んだ代議士を通して国政に参加している。《間接民主制》議員任期延長は投票権の停止である。《参政権の剥奪》
その他の緊急事態条項はどうなっている?
緊急事態には、緊急政令(内閣の命令が法律と同等に扱われる)、緊急財産処分(国民の預金を封鎖したり土地や家屋の使用・没収ができる)、兵役の強制(徴兵や戦場に送ることができる)、人権制限(通信の秘密、知る権利、言論の自由を制限できる)など、国民にとって大きな危険が生ずるものだが、それがいつ、どういうときに、どの程度、どの範囲で、どれくらいの期間になるのかは一切議論されていない。緊急事態条項の危険性
![緊急事態条項の危険性チラシ表面](../img/kaiken/kinkyujitai_A4_omote.png)
![緊急事態条項の危険性チラシ裏面](../img/kaiken/kinkyujitai_A4_ura.png)
![緊急事態条項の危険性スライド表紙](../img/kaiken/kinkyujitai_slideset_hyoshi.png)
48ページのスライドで以下の内容が説明されています。
画像をクリックすると、PDFファイルが開きます。
- 憲法改正案の一つ「緊急事態条項」とは何か
- なぜ、食のことさえ政治家は守れないのか?
- 基本的人権が脅かされる具体的な状況
- 統一教会=CIAと自民党の関係はあまりにも深い
- 日弁連を中心とした弁護士連合会の「反対」の声
- 統一教会=CIAは緊急事態条項を憲法に追加したい
- 法律は国民が守り、憲法は権力者が守るもの
- CIAが自民党に資金提供したことも発覚
- 憲法に緊急事態条項が追加されることの意味
- よくある反論
- 緊急事態条項は内閣の独裁が可能となる
- 緊急事態条項は権力者が手にしたいラストピース
- ナチスは緊急事態条項により独裁を手に入れた
スライドをYouTubeにて音声解説付きで視聴することもできます。34分間です。
スライド制作は「SHIFT」というグループです。スライドの11枚目に日本弁護士連合会が声明を出したことについて以下のように説明しています。
「当連合会は、2017年2月17日に「日本国憲法に緊急事態条項(国家緊急権)を創設することに反対する意見書」を公表しており、また、2015年から2017年にかけて、全国の34の弁護士会及び弁護士連合会が、災害を理由とすることも含めて日本国憲法に緊急事態条項(国家緊急権)を創設することに反対する意見書や会長声明を発出している。」